8月11日から13日の間、香港会議展覧中心で開催された香港フードエキスポに参加してきました。
3月11日に東日本をおそった大震災の影響で、日本食品の海外輸出が輸入国サイドで様々な規制を受け、今回のフードエキスポへの日本からの出展企業数に大きな影響があるかと思われましたが、実際には160〜170の団体が日本から出展し、日本企業だけで展示会場の一ブロックを占めて "Japan Pavilion" と銘打てる程の出展数がありました。
この背景には、第一に日本食が香港の市場に浸透しており、日本の食品を食するスタイルが香港人の間に定着してきつつあること、そして第二に5月23日に日本食レストランのPR活動として「愛・日本料理」というイベントが開催され、香港の政府関係者や国会議員が参加して日本食に問題が無いことをアピールしてくれたこと等、様々な要因があると思われます。
いずれにしろ、香港という市場は日本の農水産物の最大の輸出国(地域)であり、日本食の輸出における最大拠点であることを意味づけているのではないでしょうか。
昨年も香港フードエキスポに参加しましたが、全体的に来場者の数が微減した印象を受けました。
しかし、その中でも日本企業の集まった Japan Pavilion は、他国のブースと比べると活況を呈していました。香港は生活レベルが向上し、より良い生活、より満足度の高い生活を望む人が増えてきており、「健康・安全・安心」というキーワードで捉えられる日本食のニーズは底堅い!という印象を受けます。
農水産物の輸出促進を考えている農水省も、他国と比べると比較的自由な取引が可能な香港を最重要地域と捉えているのか、30人近くの職員を今回のフードエキスポに派遣していました。香港の現状を確認し、今後も香港への輸出促進を進めていくのではないかと思われます。
香港の魅力は輸入規制が低いだけでなく、その後背地に中国という大国と陸続きであることも一つの魅力となっています。実際に今回の出展企業の中には、将来的には中国大陸市場を目指すための出展だ、という声もありました。
ただ、中国大陸への直接輸出は様々な規制や政治関係で不安定な状況があります。
そのような中で、まずは香港のバイヤーと関係を築いて、しかる時に香港のパートナーと中国大陸を目指すという捉え方は、現地法人進出などの独自展開をするほどの資金力が乏しい中小企業にとって、一考の価値のある手法ではないかと思います。
今回の香港フードエキスポの主催者である香港貿易発展局のオフィシャルサポーターを務めた弊社兄弟会社・株式会社みかん箱は、9月から香港に事務所を構え、香港及びアジアへの展開を考えている企業様のサポートを行います。
どのような内容でも構いませんので、アジアへのビジネス展開でお困りのことがあれば、是非ご相談いただけたら幸いです。