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海外での販路開拓の注意点

2011/11/09 その他

今日のニューストピックスは、海外マーケットを開拓する際に注意するべき点についてです。

中国を含め、途上国で商売をするにあたって一番に気をつけなければならないポイントは何かというと、知的財産権ではないかと思います。先日四川省の成都に出張した際に目にした光景を事例に、それをご説明します。




下の写真は、出張で視察した四川省の商業施設の売り場の写真です。

ZARAモドキ.jpg

言わずと知れたファストファッションブランドの「ZARA」ですが、その上に小さく書かれたロゴが分かりますか?
「ZARA」の上に堂々と掲げている「ZARILA」というコピーブランド。
このようにコピー商品の販売が堂々と展開されている訳ですが、これは決して中国だけの特徴ではなく、知的財産権という目に見えない財産に対して意識の低い国、特に途上国で顕著に見られる特徴です。そうした国では大なり小なり、こういったあからさまなコピー商品の販売が行われているのが実情です。

商品やロゴをコピーされるのはその商品にそれだけの人気があり、マーケットに認知されている証拠だとよく聞きます。確かに人気の無いものをコピーして販売する訳は無いので、認知度を測るバロメーターという捉え方はできると思います。

ちなみにコピー商品の品質はどうかと言うと、あくまでもコピーであるため、品質の面では本物より劣ります。
しかし、コピー商品を放置しておくとコピー商品の中で品質が自然淘汰され、非常に質の高いコピー商品が残って本物を凌駕するまでのブランドに成長することがあります。
先ほどの「ZARILA」ですが、お店に並べてある商品はパッと見ではおしゃれな洋服ばかりでした。細かい縫製などを見ていけば違いが分かるかもしれませんが、素人がそこまで判断はできないと思います。
値段を「ZARA」と比較すると2〜3割安く、同じようなデザインで2〜3割安いのであれば「ZARA」を選択するというのは消費者の心理としては十分理解できます。



海外に販路を求めて商品を売り込むということは、このようなコピー商品と戦わなければならないということです。しかし、コピーが怖いから尻込みするのでは、海外で販売していくこと自体を諦めた方が良いかもしれません。海外、特に途上国のマーケットは決してお行儀の良いマーケットではないことを十分理解し、海外での販路を開拓することが必要です。
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