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旧正月後の注意事項

2012/02/09 世界情勢

中国の旧正月が明けて本格的な業務が再開したころではないかと思います。中国からの仕入をされている企業様にとって、この旧正月に絡む物流の手配はいつも頭を悩ませるものではないでしょうか。中国の工場では旧正月前に地方から出稼ぎに来ている労働者を段階的に休みを与えて、一時期に人の移動が集中しないように分散させています。そのために取引先の工場だけではなく、その工場が仕入れている原材料メーカーも含めた調整が難しくなるため、旧正月の1ヶ月前から中国では生産がストップすると考えた方がいいとよく言われます。当然日本のお正月と旧正月の時期は重ならないため、中国の生産がストップする旧正月時期は欠品を避けるためにあれこれ策を練らないといけないことになります。

ところが最近はその旧正月について、もう一つ頭の痛い問題が徐々に現れてきています。それは旧正月後の問題です。地方から出稼ぎに来た労働者が旧正月に一斉に帰省しますが、最近ではその労働者が工場に戻って来なくなっているのです。弊社の取引先が商品を仕入れいている工場でも、旧正月後の労働者の確保ができなくなっているので、納期遅れが発生しています。この話は数年前から聞いてはいましたが、広東省の電気メーカーなど一部の工場だけの話と「対岸の火事」的な捉え方をしておりましたが、業界、地域を問わずじわりじわりと現実的な問題として発生してきております。

労働者不足の問題は納期遅れだけにはとどまりません。労働者を確保するために賃金をつりあげたり、残業を重ねて人員不足を補ったりすることで価格にも影響が出てきます。中国からの仕入について厳しい状況が現実味を帯びてきています。

現在中国から商品を仕入れている企業の皆様には、旧正月後の対策も注意を払われることをお勧めいたします。

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